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4/17 荒野を畑に戻す(野良しごとメモ)

執筆者の写真: まつだたくまつだたく

2022年4月17日。春の山の空気は澄んでいて、どこか心が洗われるような気分になります。そんな中、今日は山の家での新たなミッションに取り掛かる日。DIYだけでは終わらない、自然と向き合う大きな挑戦が始まります。「さて、今日は一仕事だな」と独り言をつぶやきながら、作業の準備を進めました。





この地域では、耕作放棄地が目立つようになっています。一度放置された土地は、草木が生い茂り、荒れ果ててしまうと、再び農地に戻すのは容易ではありません。そんな中、地元の方から「もう使っていない畑だった土地を使ってみないか」と声をかけていただきました。ありがたい話です。しかし、その土地を見た瞬間、思わず「これは…なかなか手強いぞ」と心の中でつぶやいてしまいました。何年も放置されていたその場所(軽くテニスコート一面分)は、もはや畑というよりも荒野そのもの。雑草が腰の高さまで伸び、土は固く締まり、まるで自然がその土地を取り戻したかのような光景が広がっていました。



とはいえ、ここで諦めるわけにはいきません。お借りした耕運機を使い、まずは土を耕すところからスタートです。耕運機のエンジンをかけると、低い唸り声とともに刃が回転を始めます。「よし、いくぞ」と気合を入れて、荒れた土地に刃を入れると、固く締まった土が少しずつほぐれていきます。耕運機を押し進めるたびに、草の根が引きちぎられ、土がふわりと柔らかくなっていく感触が手に伝わります。「これが畑の第一歩か」と思うと、なんだか胸が熱くなりました。



しかし、作業は簡単ではありません。何年も放置されていた土地には、石や根っこが埋まっていて、耕運機が引っかかるたびに手を止めて取り除かなければなりません。「こんなに石が多いとは思わなかったな」と苦笑いしながらも、少しずつ土地が整っていく様子にやりがいを感じます。土を耕す作業が終わったら、次は畝を作る予定です。畝を立てることで、水はけが良くなり、作物が育ちやすい環境を整えることができます。



さらに、この地域では獣害対策も欠かせません。イノシシやシカが畑を荒らすことが多いため、電気柵を設置する予定です。「自然と共存するって、こういうことなんだな」と改めて実感しました。人間の手で自然をコントロールするのではなく、自然の力を借りながら、共に生きる方法を模索する。そんな作業の一環として、この畑作りがあるのだと感じます。



土に触れ、自然を相手にする仕事は、やはり素晴らしいものです。耕運機を押しながら、ふと手を止めて周囲を見渡すと、山々の緑が目に飛び込んできます。鳥のさえずりが聞こえ、風が頬を撫でる。「こういう時間があるからこそ、頑張れるんだよな」と心の中でつぶやきました。



まだまだ道のりは長いですが、少しずつでもこの荒野を畑に戻し、作物を育てることができたら、それはきっと大きな喜びになるはずです。自然と向き合いながら、手を動かし、汗を流す。そんな日々の中で、山の家での暮らしが少しずつ形になっていくのを感じています。



「よし、次は畝作りだ」と気合を入れ直し、再び作業に取り掛かりました。この土地がどんな姿に変わるのか、今から楽しみで仕方ありません。

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